イエローナイフは朝

それが人生

やりたいことを仕事に出来るかは結局運

仕事。

社会人、もしくは高校を卒業してから、もっと早い人は子供の頃から、仕事をしているという人もいる。

その目的は色々あるとは思うけど、まぁ概ねの人達は「生活していくため」だと思う。生きていくためにはお金が必要で、お金は働かないともらえない。だから仕事をする。

 

 仕事を楽しんでしている、という人はどれくらいいるんだろう。

よく聞くのは、日曜日の夕方から憂鬱になるだとか、街角で石油王とぶつかって知り合って結婚したいだとか、石油王と幼馴染みになりたかったとか、そんなことばかりだ。かくいう私も一週間に一回は「あー宝くじ当ててぇー」とか言ってる。

つまり皆仕事が嫌なのだ。嫌いな人に頭を下げて、愛想笑いをして、無限に降ってくる仕事で胃をキリキリ痛めるのが苦痛で仕方がない。

 でも、仕事が「嫌い」なのかと言われると、そうではない人もいると思う。

大量の仕事を捌けた時、お客さんから感謝された時、仲間達と辛い時期を乗り越えたときには、達成感が生まれる。その瞬間は嫌いじゃないし、次の仕事のモチベーションにもつながる。

なら、普段ももっと仕事が楽しいと思える職種に出会えれば一番良い。

朝9時に出勤して18時まで仕事だとしても、一日の三分の一は仕事をしているわけだし、それが週5だとしたら、圧倒的に仕事をしている時間の方が圧倒的に長い。働かないと(大体の人は)生きていけないんだったら、その働く時間を楽しいものにしてしまった方が良い。

 

 私は、大学で心理学を専攻して、人の人生に関わる仕事がしたいと思って葬儀業界を選んだ。ちなみに葬儀業界は「冠婚葬祭」というくくりで人を募集しているところも多いけど、冠婚葬祭だとブライダルも含まれるけど、私は根暗なので他人の幸せそうな顔を毎日見るなんて間違っても無理という理由で葬儀専門の会社に絞った。

 仕事を選ぶ時に一番大事にしてたのは、「たとえ人間関係や仕事内容がしんどくても、やりたいことをやってればそれが支えてくれる」と思える仕事を選ぶこと。結局会社なんて人間関係が9割とか言われるし、どんなところでもしんどいことはある。だから、辛いときにも「私はこの業界で働けてる」と思えるところで働きたかった。

 今は葬儀業界でn年経って、あの時の選択はとりあえず間違っていなかったなーと思えてる。上司にブチ切れそうな時もあるし、繁忙期には信じられない件数の葬儀が入ってきて皆般若みたいな顔して仕事してるけど、やりがいはある。

日本人は勤勉で仕事に真面目すぎるとかよく言われるし、せめてもっと皆が「仕事楽しい」と思える職種に出会えれば良いのに、と思う。

 

 じゃあ、どうやったらその「楽しい」と思える仕事ができるのか。

これは結局、運でしかない

オメーここまで言ってて運かよボケって感じだけど、世の中の人は楽しい仕事とやらに就けるなら全人類そうしてるに違いないし、皆そんなに馬鹿じゃない。じゃあ何故それができないのか。

 

①やりたい仕事の敷居が高い

 子供の頃に憧れて宝塚に入りたい!と思って調べてみたら倍率27倍だったとか、声優になりたい!と思ってオーディション受けたら全落ちとか、秘書の仕事やってみたい!と思ってエントリーシート送ったら書類選考だけで全部弾かれたとか、そんな感じ。ちなみに最後のは大学の同期の実話。世知辛い

 やりたい仕事があってもそれに就けるかどうかは個人のスキルによるし、容姿によって当落がある場合には更に生まれ持ったものも関係してくるので非常に難しい。そりゃスキルは磨けば良いし、顔に至っては整形すればなんとかなるみたいなパワータイプの意見もあるかもしれないけど、それは別として、敷居が高すぎて諦めて、普通のサラリーマンや事務仕事に……というのは少ないと思う。

 

②そもそもやりたいことがない

 これが一番多い気がする。そこまで熱心になれることもないし…やりたいことって言われても……みたいな。

 ここも結局運の要素で、やりたいことに出会えるというのは、仕事をするにあたって何をするか?と選択するまでの人生で、何と出会って何を感じてきたのかが一番大事になってくる。何かの舞台に行って感動して、そういうものづくりの現場に携わりたくなったとか、高校の頃に留学して、そのまま忘れられずにイタリアの会社に勤めるとか、人生の中で何か衝撃を受けたり、何かの体験を忘れられずにその後に影響するとか、そういったことで仕事を選ぶというのは少なくない話だと思う。そして、その選んだ仕事が自分に合ってれば最高。

 ただ、やりたいことがないまま社会に出たという人は、こういった経験を得られないままの状態で仕事を選ばなければいけない。その場合見るのは、「給料」「年間休日」「ボーナス」とかそのあたりで、やりがいなんて文字は浮かんでこないと思う。そうすると結局、金曜の夜を待ち侘びて、日曜の夕方が来ないことを祈るような生活になってしまう。白髪と煙草の本数だけが増えていくだけの悲しい人生になる。

 

③仕事に楽しさを求めてない

 これは少し違うけど、この人種も間違いなく存在する。仕事に楽しいとかキモッ…意識高い系?別に仕事なんてその場限りなんだし稼げれば良いじゃん、というやつ。

 この人種は、趣味人間に多い。オフの日に充実してれば良い、むしろオフの日にやりたいことがあるので土日固定休の仕事が良いとか、趣味のために稼げれば仕事はどうでもいい。趣味を楽しむ時間までのつなぎみたいに仕事をする。

 ただ、やっぱりこれも趣味の時間までに嫌いな仕事と向き合う時間が膨大すぎて、耐えられなくなるというのはよくある。実際、「別に稼げれば良いし」と言って適当に就活した挙句三ヶ月で退職した友人が山ほどいた。

 

 なんか色々書いてはみたけど、結局言いたいのは、仕事にするなら絶対自分が「これならしんどくても頑張れる」と思うやつの方が良いし、それなら楽しいものを選んだ方が良いけど、楽しいものに出会えるかどうかは今までの人生次第なので、まぁ頑張りましょうという感じだ。

 ちなみに、「好きなものを仕事にする」というのは、仕事にするとそれが嫌いになるという説もあるので、なんとも言えない。難しいね、仕事選びって。

 全く参考にならないと思うけど、世の就活生さんが、後悔しない就活をできますように。頑張ってください。